問題文を読んでいて、要役地なのか承役地なのかが分からなくなる、というご相談をよく受けます。
今回はそれについて、2つの肢を比較して解説したいと思います。

まずはこちら。

甲地及び乙地について丙地を承役地とする地役権の登記がある場合において、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であるときは、甲地及び乙地について合筆の登記を申請することができる。

(平成19年度 問題10 肢ア)

これを見て、甲地が「要役地」だと判断できるでしょうか(乙地もですけど)。
文中に「承役地」という言葉が出てきているので、つい甲地が承役地と思ってしまいがちですね。

でもよく読んでください。

「甲地」には「丙地を承役地とする地役権の登記がある」のです。丙地が承役地です。
つまり、甲地は、丙地を承役地としている要役地、というわけです。

そうすると、要役地は合筆することができませんから、この肢は×となります。

では続いてこちら。

甲土地に承役地についてする地役権の登記がある場合には、甲土地を他の土地に合筆する合筆の登記を申請することはできない。

(平成20年度 問題8 肢ア)

こちらの甲土地は、素直に「承役地」だと読み取れましたでしょうか。
「についてする~登記がある」とあったら、「当該不動産についてその登記がされている」ということです。

つまり

承役地についてする地役権の登記がある土地 → 承役地
要役地についてする地役権の登記がある土地 → 要役地

です(シンプルですね)。
そして、承役地については合筆制限の特例がありますので、合筆の登記を申請することができます。
したがってこの肢も×ということになります。

逆に判断すると結論が変わってしまうので、こういった文章は早く正確に読み解けるようにしておきたいですね。

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