今回取り上げる問題はこちら。

建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、当該建物について、共用部分である旨の登記の申請をすることができない。

平成17年度 問19 肢オ

これを見てどう思いましたか?

相続人からも申請できるから誤り!!

と思われた方は残念。本肢は〇肢です。

なぜか?

法58条2項を見てみましょう。

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

不動産登記法58条2項

その通り書いてある…!
え、なんで?
共用部分である旨の登記だけ、相続人からはできないの?
何か特別な理由でもあるの?

と思われた方もいるでしょうか。
ではここで、法38条、法39条1項、法57条1項を立て続けに見てみましょう。

土地の表題部の更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

法38条(一部文言を変更)

分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

法39条1項

建物の分割の登記、建物の区分の登記及び建物の合併の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

法54条1項(一部文言を変更)

お分かりでしょうか。
共用部分である旨の登記に限らず、他の登記の申請であっても、そもそも「表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。」という規定になっているのです。

え、じゃあ相続人から申請できるというのはなんですか?

それは、法30条の別規定です。

表題部所有者又は所有権の登記名義人が表示に関する登記の申請人となることができる場合において、当該表題部所有者又は登記名義人について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人は、当該表示に関する登記を申請することができる。

法30条

つまり、本来、申請適格者は表題部所有者又は所有権の登記名義人のみですが、相続その他の一般承継があったのなら、相続人その他の一般承継人が申請することができる、となっているのです。

「表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない」と書いてあっても、それは原則通りで間違っていないのです。

こういった判断は、実は一度でも条文を読んでいればすぐに判断することができます。
「見たことある」と思えるからです。
ここで「なんで?相続人からは?」と思った方は、条文を読んだことがない可能性が高いと思います。

択一を解くときに、根拠条文が掲載されているものは、条文を確認するクセをつけましょう。
六法を持っていなくても、今は検索すれば一瞬で条文を探せるのですから。

条文の文言に慣れておくと、穴埋めも得意になりますから、ぜひ実践してください。

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